「笑顔」のポリシーを貫いた先にあるもの – 大橋彩香1stワンマンライブTOUR「OVERSTEP!!」の軌跡

Home » ホビー » 「笑顔」のポリシーを貫いた先にあるもの – 大橋彩香1stワンマンライブTOUR「OVERSTEP!!」の軌跡
ホビー コメントはまだありません



声優・アーティストの大橋彩香

声優・アーティストとして活動する大橋彩香の1stワンマンライブTOUR2017「OVERSTEP!!」。2月11日の名古屋公演を皮切りにスタートした本ツアーは、福岡、大阪、東京公演を経て、3月18日の北海道公演をもって千秋楽を迎えた。今回はツアーの様子に加えて、5公演を駆け抜けて「OVERSTEP!!」した彼女自身についてリポートする。

笑顔が咲く現場

本ツアーは、生バンド演奏、アンコールまで休憩なしと1stワンマンライブ「Start Up!」と同様に「音楽を楽しんでもらう」ための構成となっていたことに加えて、初の試みとして全会場オールスタンディングという形式が取られた。また、東京公演のみダンサー2名を交えたパフォーマンスとなっていたが、セットリストは基本的にどの公演も同じ流れ。ただし、中盤のアコースティックコーナーのみ各会場で異なる楽曲を披露した。

1stワンマンライブと大きく異なったのは、2016年に行われたホリプロ主催のライブ中に予期せぬ出来事が起きたことの措置から、ペンライトなどの持ち込みが禁止であったことだ。これまでの様々なライブで「ペンライトの光、ありがとう!」「ピンク色、キレイ~」などと口にしてきた大橋。今までファンからの光のエールを歌う力に変えてきたであろう彼女のパフォーマンスに何か影響はないだろうかと不安な面もあった。しかし、そんな心配は杞憂だったとすぐに痛感させられたのが、ツアー1曲目の「ENERGY☆SMILE」だ。

大橋はいつも通りの満面の笑みで登場し、「ENERGY☆SMILE」を楽しそうに歌い上げていく。そして、それに呼応するが如く、駆け付けた観客も拳を高く突き上げつつ、大橋のパフォーマンスを見ていた。そう、光があろうとなかろうと、そんなことは関係ない。笑顔がアイデンティティであり、ポリシーでもある彼女が楽しそうに歌えば、観客もそれに応える。それが大橋彩香のライブなのだ。

苦手だったウインクも

初っ端から十分すぎるほど温まった空気のなか、続けて「勇気のツバサ」、「RED SEED」の2曲を熱唱。「勇気のツバサ」では曲の合間で、以前は苦手だと話していたコールの煽りを入れ、「RED SEED」ではセンターマイクを使いパフォーマンスするなど、どちらも1stワンマンライブから目に見えて分かるほどの「進化」を果たしていた。

立て続けに3曲を歌い終えた後のMCでは、衣装について触れる。今回はいつもとは違う趣向で、少しずつ「脱いでいく」ことで新たな装いへと変化すると話し会場を沸かせると、早速1回目の衣装チェンジ。まずは白いケープを外し、MCで本人が好きだと語っていたチェック柄へと装いを新たにして歌ったのは、「裸足のままでもこわくない」、「おしえてブルースカイ」、「ジャスミン」の3曲であった。「裸足のままでもこわくない」ではクラップ、「おしえてブルースカイ」のサビ部分では大橋の歌唱に合わせて観客が手を振るなど、会場が一体となりライブを盛り上げる。

対する「ジャスミン」では大橋がステージにセットされた椅子に座り、テーブルに置かれた料理雑誌を見ながら料理を選ぶ、ティーカップに注がれたお茶をすする仕草をするといった小芝居が。お茶をすする仕草で魅せた満面の笑みは本当に幸せそうで、つられて笑顔になった人も少なくないだろう。なお、東京公演では、ステージ上部に設置されたカメラに苦手だったウインクを披露したのも忘れてはならない。

アコースティックコーナーでは以外な曲も

「ジャスミン」が終わると、ここで一度MCを挟みアコースティックコーナーへと移行した。冒頭でも述べたように今回は各会場で歌う楽曲が異なっていたのが特徴的だった本コーナー。大橋のライブでは幾度となく歌われてきた「明日の風よ」をはじめ、4thシングル「ヒトツニナリタイ」やアーティストデビュー前に収録されたオリジナル楽曲「No Surrender」、コールやクラップで盛り上がれる「Doing Now!」といった趣向の違う4曲を歌い上げた。

アコースティックコーナーが終わると大橋が一度舞台から降壇し、バンドメンバー(東京公演では加えてダンサー2名)によるスペシャルセッションが開幕。ハイクオリティな演奏や各ソロパートで会場を沸かせると、舞台袖からライダースジャケットを着た大橋が登場し、本ツアーで初お披露目となった「ロンリーサンシャイン」を熱唱する。最新シングル「ワガママMIRROR HEART」のカップリング曲で、激しいロックサウンドが特徴的な本曲をクールに決め、1stワンマンライブで魅せた「カッコいい」大橋彩香の新たな「カッコよさ」へのSTEPとした。

ツアーで完成した「流星タンバリン」

会場の熱気冷めやらぬなか大橋がMCを始める。ここで、「ロンリーサンシャイン」専用だったというライダースジャケットを脱ぎ、さらに真っ白なものからカラフルでキュートなスカートへと変化。登場時と全く異なる姿となった大橋は、「これが最終形態です!」と話し、東京公演では機会があればまたやりたいという想いも口にしていた。

最終形態となった彼女が続けざまに「ここからがラストスパート」、「みなさん私にエールをください!」と観客に呼びかけると、1stアルバム『起動 ~Start Up!~』のリード曲「ABSOLUTE YELL」のイントロが流れ始める。「大橋彩香らしい」という理由でアルバムリード曲に選ばれた本曲を1stワンマンライブから変わりない、堂々としたパフォーマンスと屈託のない笑顔で歌い上げた。そのまま間髪入れずに続けて披露した「Super dreaming days」は「ハートフル」な心情が歌詞に込められた一曲。そんな本曲を持ち前の「真っすぐな歌い方」と豊かな表情で限界まで表現していた。

「Super dreaming days」を歌い終えた大橋が手にしたのは、星形のタンバリン……そして、鈴の音が少し響いたのちに奏でられたのは「流星タンバリン」だ。元々ライブで盛り上がれるようにという意図もあった本曲であったが、1stライブのときよりも大橋と観客の掛け合いが見事に決まっていた。会場からも多いに歓声が上がっていたが、その様子を一番嬉しそうにしていたのは、福岡公演で「MUSICは最高!」と声高らかに発した大橋自身だったのではないだろうか。

「ワガママMIRROR HEART」で分かる明らかな進化

本ライブツアーもいよいよクライマックス。大橋が「最後はワガママな気持ちになって」とMCでコールすると、その日一番の歓声が上がる。選ばれた最後の曲はもちろん、自身が安達垣愛姫役で出演するTVアニメ『政宗くんのリベンジ』の主題歌である5thシングル「ワガママMIRROR HEART」。

大橋は本曲について、「あまのじゃくなところとかが愛姫ちゃんと似ているので、歌う上でも、役を演じるうえでも気持ちをスッとのせることができた」と語っていた。クールながらも可愛らしい一面も魅せるダンス、歌詞、そしてクール・デレを見事に使い分ける大橋の表現力はまさにキャラクターそのもの。1stワンマンライブからまだ1年経っていない彼女の進化が凝縮されていたと感じるほどの仕上がりに、驚きと興奮を隠せなかった。

大橋、バンドメンバーが降壇してから鳴りやまぬアンコールとあやかコールに応えて、まずはバンドメンバー、続けて大橋が本ツアーの白Tシャツとオーバーオール姿で舞台へ再び登場。「ワガママMIRROR HEART」のカップリング曲「彩りPlace」を高音部分も無理なく心地よいトーンで歌い上げた。

大橋彩香単独イベントでは恒例になりつつある写真撮影を終え、ツアーを締めくくる一曲として選ばれたのはデビュー曲の「YES!!」。安定感のある大橋のパフォーマンスにのせて、定番となったBメロの「YES!!」コールのほか、なかには大橋のダンスに合わせて踊る女性エリアのファンも見受けられた。

大橋彩香はまだ限界を超えたばかり

どの公演も大盛況のなか終わった本ツアー。各会場で「大橋彩香は好きか―!?」と観客にふっていた大橋だったが、千秋楽の北海道では逆に「みんな大好き」と口にしていた。意図的だったかどうかは定かではないが、この言葉は大橋なりのツアー各地に来た観客全員への感謝の気持ちだったのではないだろうか。そんな彼女だからこそ、みんなが笑顔になれるライブができるのだろう。また、大橋は今回、単独では初のツアーであるという不安や、ツアーの合間で他イベントの参加などがあったにも関わらず、「笑顔」で全公演を駆け抜けた。新たな挑戦を「笑顔」のまま成功させた彼女は間違いなく、今までの限界を超え新たな一歩を踏み出している。

ただ、ここが彼女の限界値とは思えない。歌も、演技もまだ進化していく、今回はそんなことも感じ取れるようなツアーだった。2017年は北海道公演で告知のあったEXTHEATER ROPPONGIで9月24日に開催される「はっしーバースデー2017」、アニメ作品への出演や、作品関連のライブなども控えている。

「人に元気になってもらうこと、笑顔になってもらうこと」をポリシーとしてきた彼女は、これからもっと多くの人を「笑顔」にしていくだろう。大橋を中心とした笑顔の輪が広がっていく……そんな光景が、目に浮かぶ。




大橋彩香1stワンマンライブTOUR2017「OVERSTEP!!」セットリスト

M-1 ENERGY☆SMILE
M-2 勇気のツバサ
M-3 RED SEED
M-4 裸足のままでもこわくない
M-5 おしえてブルースカイ
M-6 ジャスミン
M-7 明日の風よ(東京公演)
M-8 No Surrender(東京公演)
M-9 ロンリーサンシャイン
M-10 ABSOLUTE YELL
M-11 Super dreaming days
M-12 流星タンバリン
M-13 ワガママMIRROR HEART
【ENCORE】
M-14 彩りPlace
M-15 YES!!

M-7・8(アコースティックコーナー)各公演セットリスト

名古屋 M-7 明日の風よ M-8 ヒトツニナリタイ
福岡 M-7 ヒトツニナリタイ M-8 Doing Now!
大阪 M-7 No Surrender M-8 Doing Now!
東京 M-7 明日の風よ M-8 No Surrender
北海道 M-7 明日の風よ M-8 Doing Now!

大橋彩香1stワンマンライブTOUR2017「OVERSTEP!!」

日時:2017年2月11日
会場:愛知・THE BOTTOM LINE

日時:2017年2月18日
会場:福岡・FUKUOKA BEAT STATION

日時:2017年2月26日
会場:大阪・umeda AKASO

日時:2017年3月5日
会場:東京・豊洲PIT

日時:2017年3月18日
会場:北海道・cube garden

マイナビニュース・ホビー



コメントを残す