実験、iPhone 8で外国人が簡単にSuicaを利用できるのか試してみた:モバイル決済最前線 – Engadget 日本版

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▲iPhone 8さえあれば外国人だってスイスイ電車移動やお買い物ができる……ハズ

以前、iOS 11がリリースされた直後に「iOS 11に隠されたApple Payの新機能」という記事を執筆したが、ここではWWDC17でフォーカスされていた「個人間送金(P2P)」と「Apple Pay Cash」以外に、iOS 11で新たに導入されたApple Payの新機能について紹介した。

解説では「日本国内発行のクレジットカードを登録してJCBのJ/SpeedyやMasterCardのPayPassといったType-A/B系サービスを利用する」方法がメインであり、どちらかといえば「日本人が海外旅行に行った際に現地の非接触決済サービスを利用する」ことを主眼に置いていた。

今回は、この記事で触れたもう1つの新機能である「iPhone 8以降の機種で日本国内のFeliCa系サービスを利用する」という主に「インバウンド需要」を取り込む部分にフォーカスする。

海外発行カードでSuicaチャージ

実は「iPhoneに海外発行のカードを登録してFeliCa系サービスを利用する」というのは、前世代にあたるiPhone 7でも可能だった。ただ、当時のiPhone 7ではFeliCaチップの利用が許可されていたのは日本国内販売モデルのみで、海外モデルはその対象外だった。

実際、筆者が持っている米AT&T版のiPhone 7 PlusにSuicaアプリをインストールしても「FeliCaが見つからない」というエラーメッセージが表示されて何もできない。この機能を日本に観光に来た外国人が利用できるようになったのは、実質的にiPhone 8以降の機種だと考えていいだろう。

とはいえ、世界的にFeliCa対応が行われたiPhone 8であっても、外国人が利用可能なFeliCa系サービスは現状で「Suica」に限定される。それは、日本国内で提供されるApple Payの特徴である「国内発行のクレジットカードを登録すると、カード会社に応じて自動的にiDまたはQUICPayへの紐付けが行われ、いずれかのサービスが自動的に利用できるようになる」という機能が、海外で発行されたクレジットカードまたはデビットカードでは無効だからだ。

そのため、一般的な使い方としては「iPhone 8に海外発行のカードを登録」 「Suicaカードを新規発行」 「Apple Payでチャージ」といった流れでSuicaのみが利用できる。Suicaだけであっても、都市部ではほとんどのコンビニやレストランで食事が可能なため、「現金もたずにスイスイ決済」の役割は十分に果たせる。また、公共交通はSuicaのような交通系ICカードが必要なため、日本のサービスを自在に使いこなすのであればSuicaの方が適任といえる。

今回の実験では、用意したiPhone 8を米国リージョンの英語表記でセットアップし、筆者が持つBank of AmericaのデビットカードをApple Payに登録、Suicaのチャージを試みた。ここでの注意点としては、Suicaカードの新規登録にSuicaアプリが必要になることだ。Apple PayのWalletアプリでは標準で「Suicaの吸い出し」が可能だが、この機能はリージョンを日本に設定しないと利用できないようだ。

そのため、Suicaアプリを使ってカードの新規発行を行う必要がある。SuicaアプリそのものはiOSのリージョン設定のほか、Apple IDのアカウントが米国ベースのものであってもApp Storeからインストールが可能なため、まずアプリを導入してから作業を行う必要がある。後は外国人になったフリをして地下鉄やコンビニで買い物をすればいいだけだ。なお、今回は海外版iPhone 8は調達できず、この部分のみ日本国内版iPhone 8となっているが、実質的に問題はないと考える。


▲Bank of AmericaのデビットカードをApple Payに登録し、Suicaアプリをインストールする

さて、次はSuicaカードの新規発行とチャージだ。米国アカウントで問題なくアプリをインストールできたので油断していたが、なんと言語表示は日本語のみ。可能な限り早急に英語対応だけでも行ってほしいところだが、これは日本のわからない(さらにいえばSuicaの予備知識がないと厳しい)外国人にとってはかなりの鬼門だ。今回は日本語のよくわかる外国人として、無記名Suicaの新規発行を行うことにした。


▲Suicaアプリは英語表示に未対応。そもそも外国人利用は想定していないので当然といえば当然だが……

Suicaの新規発行では、まずチャージを行う必要がある。金額を指定すると支払い方法にApple Payが選択できるので、これを選ぶとApple Pay経由でBank of Americaのカードを使ってSuicaへのチャージが行えた。きちんとカードへの請求も「1000円」と現地通貨となっている。


▲Apple Payを経由することで、海外発行のカードを使ってSuicaのチャージに成功


▲実際にチャージが行われたことをWalletアプリで確認。制御がSuicaアプリからiOSへと戻った瞬間、すべての表示が英語準拠になるのが面白い

ここまでできれば、すでに成功したも同然だ。あとは外国人になった気分で電車や買い物を楽しむだけだ。地図アプリは各種メッセージはきちんと英語表示に対応しているため、チャージ部分の日本語表示さえ突破してしまえば、残額が減った後のチャージも容易だろう。


▲地図アプリがあるので初めての地下鉄でも怖くない


▲Suicaで移動時はきちんとその旨が表示されるほか、後ほど移動に応じた経路や差し引き金額が表示されておりわかりやすい


▲Expressカードは端末の先端をタッチするだけで改札通過が可能。店舗でもSuica決済はTouch IDが必要](ph08.jpg)


▲クレジットカードの場合は利用金額が表示されるのみだが、プリペイド式のSuicaの場合は残額で利用状況が確認可能

iPhoneだけでなく、このようなType-A/B/Fのさまざまなサービスの利用が可能な”グローバルNFC”対応の端末が今後順次市場投入されることになるが、Suicaが利用できるだけでも日本国内の利便性は格段に上昇する。JR東日本もSuicaの可能性を広げるためにも、アプリの各国語対応のほか、さらなる海外プロモーションを展開して知名度を上げてほしいところだ。






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