Galaxy Note7の事故で注目、スマホが発火する理由とは

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Galaxy Note7の事故でバッテリーの発火に注目

去る10月11日、サムスン電子は、8月に米国や韓国などで発売されたばかりの最新スマートフォン「Galaxy Note7」の、生産・販売を中止することを発表したことが、日本でも大きな話題となりました。Galaxy Note 7は日本では発売されていないだけに、未発売の機種に関するニュースが、日本で大きな話題になるというのには驚きもあります。

スマホ発火

発火事故で生産・販売が中止となったサムスンの「Galaxy Note7」

発売から2ヶ月という短期間のうちに販売中止となってしまった理由は、Galaxy Note7の度重なる発火事故が影響しています。同機種は発売直後から、バッテリーが異常に発熱したり、発火してしまったりする事故が多数発生。9月にサムスン側は販売を一時停止し、発火の原因と見られたバッテリーを交換するなどの措置を取ったのですが、交換後のバッテリーを用いたGalaxy Note7が飛行機内で発火事故を起こしたことから、結果的に生産・販売の中止という、最悪の結果を招いたようです。

Galaxy Note7はかつて国内でも投入されていた「Galaxy Note」シリーズの最新機種で、5.7インチディスプレイを搭載しながら大きさを感じさせないコンパクトなボディを実現。加えて同シリーズの特徴であるペン操作を強化し、さらに防水・防塵への対応や、目の虹彩による認証機能を搭載するなど、サムスンを代表するフラッグシップモデルに相応しい豊富な機能を搭載していました。筆者も海外のイベントで実際に触れたことがありますが、その完成度の高さにはとても驚かされた記憶があります。

スマホ発火

Galaxy Note7は一層強化されたペン機能など、豊富な機能を搭載しており、完成度の高さから大きな注目を集めていた

ですが結果的には、それだけ豊富な機能をコンパクトなボディに詰め込んだことが、負担となって発火事故へとつながってしまったのかもしれません。Galaxy Note7は、NTTドコモが冬商戦向けに発売を検討していたとのことだけに、今回の発火事故によって“幻の機種”となってしまったのは残念なところです。

Galaxy Note7が発火に至った原因はまだ解明されていませんが、発火したのがバッテリーであることは確かなようです。実はこれまでにも、Galaxy Note7ほど大規模な事故ではないものの、携帯電話やスマートフォンのバッテリーが発火するという事故は世界各地で発生しています。日本でも2008年に、京セラのau向け携帯電話「W42K」という機種で、バッテリーの設計ミスから発火事故が相次ぎ、20万台以上のバッテリーを回収するという問題が起きていました。

実は“燃えやすい”スマートフォンのバッテリー

しかしなぜ、そもそもスマートフォンのバッテリーは発火してしまうのでしょうか。その理由は、現在スマートフォンのバッテリーで採用されている素材にあるようです。

スマートフォンのバッテリーには、充電して再利用できる二次電池が使われています。我々の生活の中でよく知られている二次電池としては、充電可能な乾電池に用いられている「ニッケルカドミウム電池」や「ニッケル水素電池」などがありますが、スマートフォンを長時間動作させるには、大容量でなおかつ小型のバッテリーを実現する必要がありました。

そこで用いられるようになったのが、現在主流の「リチウムイオン電池」というもの。リチウムイオン電池はスマートフォンだけでなく、パソコンやデジタルカメラなど非常に多くの家電・IT関連機器に用いられており、多くの人達が日常的に利用している二次電池でもあるのです。

リチウムイオン電池が用いられる最大の理由は、先に触れた通りエネルギー容量が大きく、小型で大容量のバッテリーを実現できることが挙げられます。ですが一方で、リチウムイオン電池に用いられる「リチウム」は燃えやすい素材であり、また充電した状態のリチウムイオン電池には、エネルギー容量が大きい分、非常に大きなエネルギーが貯め込まれています。それゆえリチウムイオン電池は、実は非常に燃えやすいものだともいえます。

もちろん、我々が利用しているリチウム電池は、そうした発火事故が起きないため、バッテリーを保護するための仕組みが何重にも備わっています。それゆえ普段通りに利用している分には、発火する心配はありません。

バッテリーが発火する原因とは?

ですが、それが何らかの拍子で普段通りではない状態になってしまうと、発火してしまう可能性がある訳です。では、どのような状態になると発火してしまうのでしょうか。

1つ目は製造段階での不良です。バッテリーの内部に金属片などが入り込んだことで内部的にショートするなどして、発火事故が起きるという事例はこれまでにも何度か起きています。先のW42Kのバッテリー問題などは、そうした事例の1つといえるでしょう。

2つ目は、バッテリーの制御不良です。先に触れた通り、リチウムイオン電池には発火を防ぐためのさまざまな仕組みが用意されていますが、それが壊れてしまったり、うまく機能していなかったりすると、充電や放電の制御ができなくなり発火してしまうことがあるのです。原因が明確ではないことから断定はできませんが、Galaxy Note7の事故に関しても、バッテリー制御に関連する部分の設計に問題があったことが、発火につながったものと推測されています。

そしてもう1つは、外部から衝撃を受けることで変形し、内部的にショートが起きるなどして発火してしまうケースです。最近のスマートフォンには、さまざまな形状に対応するため柔らかい素材を用いた「リチウムポリマー電池」が用いられることが多いですが、素材が柔らかいだけに本体が強い衝撃を受けたり、重いものが載ることで曲がったりしてしまうと、その拍子に変形して発火につながるケースがあるようです。

発火を防止するためにユーザーが心がけることは?

製造段階で問題があるバッテリーの発火を防ぐのは難しいでしょうが、ユーザーの使い方によって発火するケースもあることから、発火を防ぐには普段のスマートフォンの使い方にも注意する必要があるといえるでしょう。

ユーザー側の使い方の問題で発火が起きる大きな要因としては、先に触れた通り本体に強い衝撃を与えてしまうケース、そしてもう1つは、正規以外の充電器を使用し、過充電、つまり充電のし過ぎが起きることでバッテリーに大きな負荷がかかり、発火してしまうケースが挙げられます。またバッテリーとは直接関係ありませんが、充電時にケーブルを挿入する挿入するコネクタが折れたり曲がったりすることで、ショートが起き発火するケースも多いようです。

ちなみにバッテリーに異常があることを見極めるサインとしては、スマートフォン使用時や充電時に従来よりも熱くなりやすくなる、バッテリーが膨らんでくるなどの症状が挙げられます。そうしたサインを見逃さず、素早くバッテリーの交換を依頼するなどの対応を取ることも、バッテリーの発火を防ぐことにつながるので覚えておきましょう。






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