1万円でおつりが来る画面比4:3の7.9型Androidタブレット「BLUEDOT BNT-791W」 – PC Watch

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BLUEDOT「BNT-791W」。筐体カラーはホワイトのみ

 BLUEDOT「BNT-791W」は、8型のAndroidタブレットだ。iPad miniシリーズと同じ4:3のアスペクト比で、メモリ1GBモデルで8,980円、2GBモデルでも9,980円で購入できるリーズナブルな価格設定が特徴だ(7.9型4:3液晶搭載、1万円のAndroidタブレット参照)。

 アスペクト比が4:3のタブレットは、紙の書籍の縦横比に近いことから、一般的に電子書籍の表示に向くとされる。8型クラスの製品ではiPad miniシリーズやZenPadの一部モデルが挙げられるが、価格は3万円以上することがほとんどだ。本製品はこれらと同じ画面サイズ、アスペクト比でありながら、1万円でお釣りが来るなど、コストパフォーマンスの高さは圧倒的だ。

 1万円前後で購入できる8型クラスのタブレットとしてはほかにAmazonの「Fire 8 HD」があるが、こちらはアスペクト比16:10とワイドサイズであり、また対応する電子書籍ストアも実質Kindleストアのみだ。本製品は汎用のAndroidタブレットゆえ複数の電子書籍ストアを利用でき、アスペクト比4:3であることから見開き表示にも適している。さらにHDMIによる外部出力にも対応するなど、付加価値も高い。

 ただしCPUなどのスペックはエントリーレベルであり、また画面解像度も1,024×768ドットと高くはないことから、実際にどの程度使えるのかは気になるところ。今回は6月に発売されたメモリ2GBモデル「BNT-791W(2G)」の市販品を用い、「iPad mini 4」や「Fire 8 HD」と比較しつつ、電子書籍ユースでの実用性について見ていこう。

製品外観。インカメラの配置を見るに縦向きで使うことを想定したデザイン

エントリークラスのスペック。CPUは現行のFire HD 8と同じ

 まずはサイズが近い前述のタブレットとスペックを比較してみよう。本製品はメモリ1GBモデルも存在するが、ここでは2GBモデル「BNT-791W(2G)」を前提に紹介する。

【表1】各種タブレットのスペック比較
BNT-791W(2G) Fire HD 8(第7世代) ZenPad 3 8.0(Z581KL) iPad mini 4
発売年月 2017年6月 2016年9月 2015年9月
サイズ(最厚部) 195.7×137.2×9.1mm 214×128×9.7mm 136.4×205.4×7.57mm 134.8×203.2×6.1mm
重量 約337g 約369g 約320g 298.8g
CPU MT8163(ARM Cortex-A53 64ビット 1.3GHz クアッドコアプロセッサ) クアッドコア1.3GHz×4 Qualcomm Snapdragon 650(1.8GHz、6コア) 64bitアーキテクチャ搭載第2世代A8チップ、M8モーションコプロセッサ
RAM 2GB 1.5GB 4GB 2GB
画面サイズ/解像度 7.9型/1,024×768ドット(163ppi) 8型/1,280×800ドット(189ppi) 7.9型/2,048×1,536ドット(326ppi) 7.9型/2,048×1,536ドット(326ppi)
通信方式 IEEE 802.11a/b/g/n IEEE 802.11a/b/g/n/ac
内蔵ストレージ 16GB(OSやアプリなどにより工場出荷時の段階で約5GBが使用) 16GB(ユーザー領域11.1GB)
32GB (ユーザー領域25.3GB)
32GB 128GB
バッテリー持続時間(メーカー公称値) 非公開(3500mAh) 12時間 約11時間(Wi-Fi通信時) 最大10時間(Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生)
microSDカードスロット ○(200GBまで) ○(256GBまで)
その他 Micro HDMI SIMカードスロット
OS Android 6.0 Android 6.0→7.0 iOS 10
価格(2017/7時点) 9,980円 11,980円(16GB)
13,980円(32GB)
39,744円 45,800円

 この表からわかるように、スペックはあくまでも最低限といったところだ。なかでも1,024×768ドットという解像度はiPad miniの初代モデル並であり、現行のiPad mini 4やZenPad 3 8.0と比べると見劣りする。

 また本体はやや厚みがあるほか、重量も337gと軽量と呼ぶのは難しい。上記の表にはないが、Webカメラは前面30万/背面200万画素ということで、とりあえず載せるだけ載せてみました、というレベルだ。

 もっとも、見るべき点もいくつかある。驚くべきなのは、この価格でありながら、HDMIによる外部出力に対応していることだ。ケーブル1本あれば電子書籍や動画などを外部ディスプレイに出力できることから、Fireシリーズなどでは不可能な使い方が可能になる。このほかmicroSDスロットを搭載しているのも、自炊データを扱うのに重宝する。

 そして、MT8163(1.3GHz、クアッドコア)というCPUは、じつは現行モデルのFire HD 8(第7世代)とまったく同じだ。つまり比較相手がiPad mini 4やZenPad 3 8.0だと不利だが、エントリークラスのタブレットと比較した場合は、それほどでもないということになる。さらにWi-Fiが5GHz帯に対応しているなど、ひとくちにエントリーモデルと片付けられない仕様も見受けられるのがなかなか興味深い。

iPad mini 4(右)との比較。7.9型ということで画面サイズは同等だ

ZenPad 3 8.0(右)との比較。こちらもサイズはほぼ同等

Fire HD 8(右)との比較。本製品は7.9型、Fire HD 8は8型だが、縦横比が異なるため印象は大きく異なる

厚みの比較。いずれも左が本製品、右は上から順にiPad mini 4、ZenPad 3 8.0、Fire HD 8。厚みはそこそこあることがわかる

バッテリ持続時間はiPad mini 4の実質3分の1程度?

 以上のように、主にネックとなるのは解像度ということになるが、電子書籍以外も含めて、実際に使ってみて気になるところをまとめておこう。

 まずバッテリ持続時間について。メーカーホームページでは3,500mAhという容量だけが記されており、参考時間が掲載されていないが、試しに「AbemaTV」でAbemaニュースを表示したまま放置しておいたところ、4時間45分が経過したところでバッテリが残り15%を切り、バッテリセーバーがオンになった。Wi-Fiオンで常時通信を行なう使い方だと、実質的に使える時間は5時間程度と見てよいだろう。

 ちなみにほぼ同じ条件のもと、iPad mini 4で同様のテストを行なうと、5時間経過後のバッテリ残量は62%と、まだまだ余裕がある。この結果をもって比較すると、バッテリ持続時間はiPad mini 4の実質3分の1程度といったところだろうか。電子書籍ユースであればバッテリがここまで急激に減ることはないだろうが、充電は毎日行なう必要がありそうだ。

 個人的に驚きだったのは動画再生が実用レベルでそこそこ使えることで、さすがに動きの早いスポーツ中継のストリーミング配信では自動的に低画質に切り替わり見られたものではないが、フルHD動画をネットワーク上のNASから読み出してのストリーミング再生などもそつなくこなせる。この価格帯の製品にはめずらしく、Wi-Fiが5GHz帯に対応している(IEEE 802.11a/b/g/n)のも要因として大きそうだ。

 問題となるのはむしろスピーカーで、側面ではなく背面にレイアウトされているため、たとえば布団の上に置いて再生したり、保護カバーで背面を覆った状態で再生すると、スピーカーがふさがれて音がまったくといっていいほど聞こえなくなる。また画面を横向きにするとスピーカーが左右ではなく上下に並ぶため、ステレオで音声を聴くには不適切だ。現実的にはイヤフォンやBluetoothスピーカーを使うことになるだろうが、次期モデルでは改善を希望したい。

 もう1つ、本製品はMicro HDMIポートを搭載しており、ケーブルを別途用意することで、外部ディスプレイへの出力が行なえる。今回試しに「VLC for Android」で再生中のフルHD動画をHDMIで外部ディスプレイに出力したところ、きちんと画面のアスペクト比に合わせて拡大され、余白なしでの再生が行なえた。ケーブル1本あれば外部出力ができるのは大きな魅力で、プレゼンでの利用など、ビジネスユースでも使い道もありそうだ。

HDMI出力ではディスプレイ解像度に合わせた表示が可能

 最後になったが、ベンチマークの結果も記しておこう。Ice Storm Extremeによるスコアは「3704」で、Fire HD 8の「3722」とほぼ同等だ。CPUが同じということで、おおむね妥当なスコアだろう。もっともZenPad 3 8.0は「10728」と性能差は歴然としており、価格が安いなりの性能差があることは、認識しておいたほうがよいだろう。同じ理由で、今回よりもさらにスコアが下がるであろう本製品のメモリ1GBモデルは、積極的にお勧めするのは難しそうだ。

【表2】各種タブレットのベンチマーク比較
BNT-791W(2G) Fire HD 8(第7世代) ZenPad 3 8.0(Z581KL)
Ice Storm Extreme 3,704 3,722 10,728
Graphics score 3,146 3,166 10,952
Physics score 9,755 9,658 10,011
Graphics test 1(fps) 17.8 17.3 57.7
Graphics test 2(fps) 11.1 11.4 40.5
Physics test(fps) 31 30.7 31.8
OS Version 6.0 5.1.1 6.0.1

非Kindleユーザーにおすすめできる読書用タブレット

 以上のように、タブレットとしてはエントリークラスに属するスペックであり、とくに画面解像度についてはもうワンランク上がほしいのが本音だ。iPhoneやiPad、また昨今のフルHD解像度のスマートフォンを常用しているのであれば、解像度の低さがストレスになる可能性は高く、これら製品のユーザーにはおすすめしにくい。一度高解像度に慣れてしまうと元の環境には容易には戻れないからだ。

 もっとも、Fireシリーズなどと比較する場合、同等の価格帯でありながら汎用性が高く、かつアスペクト比が4:3というアドバンテージは大きい。

 バッテリの持ち時間についても、過度に電力を消費しない電子書籍ユースでは、そこまでクリティカルな問題ではない。毎日何時間かずつ使い、それ以外はつねに充電しておくという使い方であれば、動画再生機として使う場合も(高画質でのストリーミング再生などを除けば)支障はない。

 もともとアスペクト比4:3のAndroidタブレット自体、選択肢がほとんどなく、同等品を探そうとしても候補がないのが実情だ。3~4万円の予算があるのならZenPad 3 8.0などを選んだほうがトータルで満足感を得られるだろうが、予算的にはFireシリーズと同額程度しか出せない条件下で、電子書籍用のタブレットをリビングやベッドサイドに1台追加したいと考えているユーザーには、格好の選択肢になるだろう。

 とくにKindleストア以外の電子書籍ストアを使っていて、Fireに相当するタブレットを求めていたユーザーにとっては、魅力的な製品と言えそうだ。






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